ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

ありがとうございました。

過日、警察から封書が届きました。

 

落し物の連絡について記された書類でした。

「あれ…!?」と思って、確認したら…「ない」わけです…。

 

と、いうのはフィッシングライセンスのことです。

 

イワナ、ヤマメ、アマゴなどを狙う渓流釣りやアユ釣り、サクラマス釣りではフィッシングライセンスが必要です。

あとは、河川内での釣りが期間限定で漁協から認可される場所でのシロザケ釣りやカラフトマス釣りもそうですよね。

日本では、川や湖などその水域の漁協が管轄する内水面の釣りに「適応の範囲」が留まっていますが、海外の釣り先進国では海でも川でも湖でも「フィッシングライセンス」(日本でいう遊漁券・遊漁証)の購入が必要であり、これがないと魚釣りが出来ないという約束事になっています。

海外では日本と違って、場所や魚種で必要になるレベルのものではなく、魚釣りという行為をする以上、必要として課せられる法律として厳しく管理されています。

アメリカなんて、釣りをする者(申請者)の髪の色や目の色まで、細かく記入しなければなりません。

 

 

私の場合にはロックフィッシュゲームを筆頭に色々な釣りを好むわけですが中でもサクラマス釣りはとりわけ好きなジャンルでもあり、海サクラを除いてのトラウト釣り場ではその釣り場ごとの遊漁券を購入して釣りを楽しんでいます。

行く機会の多い釣り場ともなれば、日釣り券ではなく、一年間有効な「年券」というものを購入します。

これは全国どこでも、大きく分けて「日券」と「年券」のシステムになっています。

 

そんな過日、複数の水系のフィッシングライセンスをまとめて入れているライセンスホルダーを不覚にもどこかに落としてしまったのです。

①

そうしたら、それを見つけて下さった拾い主の方がご丁寧に某県某所の警察署に「落し物」として届けて下さり、それで警察から遺失物確認が届いたというわけなのです。

 

後日、無事に受け取りを果たし、フィッシングライセンスが手元に戻ってきました。

どこのどちらの方が見つけ、ご丁寧にも警察署に届けて下さったのかを尋ねてみたのですが、発見者の方は無事に持ち主の方に戻ればそれで結構ですよ、とのことで警察からはその拾って下さった方の身元はお聞き出来ませんでした。

もし、私のフィッシングライセンスを拾って下さった方が釣りをする方で、もしもこの綴りを目にする機会があった時のために、この場を借りてぜひとも御礼を申し上げたく、感謝御礼を述べさせて下さい。

 

この度は、どうもありがとうございました。

貴方様の優しいお気持ちとご足労いただきつつのご丁寧な対応に、心より感謝致しております。

おかげさまで、無事に受け取りさせていただきました。

 

 

 

フィッシングライセンスは免許証や保険証と違って、誰もが取得できるもの。

あくまでも魚釣りを楽しむためのルールだから、勉強に励んで取得する資格証という類でもなく、そこで目的の魚を釣ろうとする自分の意志で購入するチケットです。

ですから、お宝の逸品とはまるで違って世間的に値打ちのつくものでもないですし、世の中、釣りをする人・しない人、釣りが好きな人・嫌いな人もそれぞれにいるわけですから、人によっては立場や観方さえも変わるものですから、ある場合にはフィッシングライセンスは“ただの紙切れ”にしか見られないかもしれない。

それも、他人の落し物となればなおさらだと思います。

②

だけれどもーー。

 

ある日の自分のちょっとした不注意から触れた人の優しさに、世の中まだまだ捨てたもんじゃないなぁ、と心新たに想うこの頃でございました。

 

この度は本当にありがとうございました。