ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

鱒旅(ますたび)。~緑と青のトラウト情景~【7】

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釧路から、おはようございます。

 

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改めまして、朝のJR釧路駅です。

 

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「勝手丼」が有名な和商市場前をてくてく歩いて。

10年前も雑誌ロケのカット撮りでこちらにおじゃましたのがなつかしいです。

当時、撮影終えてから個人的に、羅臼の真ボッケと北海シマエビをお土産に購入したこともまだ昨日のことのように覚えています。(帰り道、10年振りにまた寄っていこう!)

 

さ!

それでは今日も一日、張り切ってまいりましょう。

D

それでは出発。

 

珍しく快晴広がる、釧路市内。

E

私が来るときはいつも濃霧がほとんどなので、釧路でこの青空はうれしい限り。

 

目指すは別海町。

本日は、トラウトスプーンで有名なノーザンライツ社におじゃまします。

代表の春日和年さんは言わずと知れたトラウト界の大御所。

イトウであればこれまでどれほどのメーターオーバーと格闘し、その手にされてきたことか数知れず。

更に毎年遠征を重ねるアラスカでのキングサーモンやシルバーサーモンもお手の物の名人です。

そして、ポピュラーな夏の道東・海アメゲームや今や全国から多くの釣り人が訪れるカラフトマス&シロザケの釣りで名を馳せる有名河川でのサーモンフィッシング(河川内での特別釣獲期間)を切り開いたのも春日さんのご尽力の賜物。まさに道東のトラウトフィッシングにおける功労者と言える方です。

沢山のトラウトエキスパートが集う春日さん率いるノーザンライツといえば、湿原河川のアメマスやニジマス攻略に人気の肉厚スプーン「グリット」や、東北・北上川水系のサクラマス釣りで私も愛用している「ノーザンバイト」(※かの歴史あるスプーン「バイト」とノーザンライツ社のコラボレート作品が、ノーザンバイト。北海道限定発売品。)を発信している、北海道東部に拠点を置く釣具メーカーさんです。

前々から「佐藤君、おいでよ~。」とありがたいお誘いをいただいていたこともあり、今回のタイミングで「おじゃましま~す!(笑)」と甘えさせていただきました。

 

カーナビを見る限りそろそろ到着する頃かな…と思っていたら、予定よりも少し遅れて到着した私をご心配いただいたようで、ご本人様自ら会社の前に立って待っていてくれました。

北海道のドライバーはプロの運転手さんのみならず、一般ドライバーでも飛ばす方も多いですが小心者の小生は…いつも通り、マイペースの安全運転、安全運転。

 

到着したノーザンライツ社内をちょっとだけ…(※特別にご許可を得ております。)

F

ご本家だけに、ノーザンバイトやグリットがいっぱい!

ノーザンバイトは、スプーン裏面に「北海道マーク」が刻まれているまさに道産子印のアイテム。

北海道限定発売のため、他地域ではなかなか手に入りにくい場合もあるレアなスプーンでありますが、このスプーンは水を掴みやすい適度な幅とそれに伴う一定レンジキープ性と引き心地(適度に抵抗があるので流れの強弱が掴みやすい)が絶品なんです。

元々は湿原河川におけるトラウトを得意としているスプーンですが、例えば、私が行くサクラマスフィールドの一つで考えると、本州河川での場合には北上川水系があるのですが、ここは湿原河川ではありませんが、釣り場が下流域主体となることもあり、春という時期を考慮しても濁りが出やすく、湿原河川でのタンニン対策同様に、考える要素が「濁りの中での釣り」が前提となるため、このルアーの特徴と釣り場環境がマッチングします。

ちなみに、ノーザンバイトの出番の時には好きな色は複数あるものの、キャンディー系カラーが発売されてからというもの、使う頻度が多いです。

本州の皆さんでも上記に挙げたように、同じような環境に遭遇する機会がある方は、ぜひお取り寄せして使ってみてください。

 

G

こちらは、春日さんが釣り上げたカラフトマスの剥製。

ピンクサーモンという英名を持つカラフトマスですが、もう一方の呼び名、ハンプバックサーモンの称にふさわしい、コブのようなせっぱり具合のオスはなんと堂々の70cmオーバー。

猛禽類のクチバシのような鼻曲りもカッコいい。

年々サイズも数も減少傾向にある国内カラフトマスシーンですが、今では、70cm超えのカラフトマスは日本ではなかなかお目にかかれない代物ですから、凄いですよね。

その昔の釣り場にタイムスリップしてみたい気持ちになりました。

 

それにしても、目につくものが「おっ!」と、ときめくものが多いのでトラウト好きにはたまらない空間です。