ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

桜、花旅。~サクラマスの話~(エピソード・ゼロ)

先日、出先から戻ると私宛てに雑誌が届いていた。

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「月刊家電批評2014年5月号」

こちらの本は家電用品にフォーカスを当てた生活雑誌。

その編集部から「東日本大震災から3年が経過した今現在の東北の復興状況や釣りの様子を教えてほしい」とのインタビュー依頼があったのは2月のこと。

私自身「魚釣り」に関する雑誌や本、つまり釣り雑誌の仕事に携わること早12年超も経つと、その制作における終始の過程も分かっているのだが、釣り雑誌以外の雑誌から要件を依頼されるのは珍しい事だったので、自分の中では凄く新鮮に感じました。

機会がありましたら、ご一読ください。

 

 

先週は関西に行っておりました。

道中、機内から見た阿武隈山地。

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正式には「阿武隈高地」と呼ぶ、宮城県南部から茨城県北部にまたがる山脈のことです。

まだ至る所が雪に覆われています。

 

関西に到着すると、ご覧のように桜の花が満開で私自身今年初めて見る桜に気分も弾むものでした。

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桜の季節は風情があっていい。

日本が、より日本らしく感じられる季節。

決して派手さはないが、この国が古くから有する「彩り」の“奥ゆかしさ”が好きですね。自己主張し過ぎない控えめな品の良さがGood!

 

昨日は宮城県仙台市で桜の開花宣言が出ました。先週、関西で見ていた景色を地元・東北で見られるのも間もなく。

春の訪れが遅い北国では、仮に桜の花が開花しても“花冷え”することは珍しいことではなく、そのような意味では本格的な春本番というのは桜の開花した時期というよりも、5月のゴールデンウィークが明けてから、という認識の方が強いのかもしれません。

雪代の流入が一区切りつき、海の水温が「沿岸部の釣りに適する水温」になっていくのも、ちょうどその頃から。

実際に、昨年などは4月21日に宮城県内は雪に見舞われています。

下の写真は当日、北上川の畔での様子です。

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4月なのに…サクラマスタックルに降り積もる春の雪。

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ロッドのガイド周りとラインはこんな感じになってしまうのです

 

そんな季節の変わり目は、そう、サクラマスの好期。

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3月、4月、5月と移りゆく川の景観に、とびきりの美しさが宿る。

そして近代、その釣りの舞台は海にも広がってきています。

 

 

桜、花旅。

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川に、海に、大鱒を追い求めて北上を続ける旅。

 

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この旅で出会うのは故郷を目指して舞い戻る、ヤマメたちの最後の姿。

上の写真、鼻曲りのオスのサクラマスは先述した通り、4月にもかかわらずの雪の中、そして雨の中、全身びしょ濡れになりながらも朝から夕方まで一心不乱に投げ続けて獲った1尾。

前日も出た釣果に「翌日も必ず釣れる」と信じて叩き出した結果。

足腰に残るダルさも、腕・肩の疲労も、この至高の1尾との出会いが釣り師を満たし、解放してくれた。

そう!すべてが報われた、重量にして3.5キロ(全長65センチ)の分厚い魚体。

 

掛かった瞬間から周囲に響き渡る、けたたましいドラグ音。

跳ねるは、走るはでとんでもないパワーを見せつけようとする相手に「絶対に逃がさない!! 獲る!!」の一心で対等。

その時の興奮を昨日の事のように鮮明に覚えている。

こんなのが釣れるのだから、サクラマス釣りは最高なんだ。

 

昨年のシーズン(2013年4月~6月)の綴りがまだでしたので、私のブログでは次回分から続けてサクラマスの話題を一話ずつ抜粋してアップしていきます。

“サクラサク、春の旅。”

釣り人の憧れ尽きない、「桜鱒=サクラマス」話に、しばしお付き合いのほど、よろしくお願いします。