ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

カリフォルニアの空、カリフォルニアの海。(3)

海の向こうに見えるのはメキシコ。

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ここはアメリカとメキシコの境。

 

こちらの浮き桟橋の上でお休み中のカリフォルニアシーライオン。

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ぐっすり安眠中のようで気持ち良さそうな寝顔です。

サンディエゴは、人間の暮らしのすぐ近くでこんな光景に出会えます。

 

さて、そのような理由からバードサンドバスを釣る側面はとても斬新。

というよりも現地ではそれが普通なのでしょうね。

7/0オフセットフックのドロップショットリグ(ダウンショットリグ)!

2ozのリードヘッド(巨大なジグヘッド)に大型スイムベイトをセット!

2ozのブラシガード付きラバージグ+大型ワームのトレーラーをセット!

この他、根魚釣りには、スピナーベイトにディープクランクも使う。

シャローエリアではスピナーやジャークベイト(日本で言うミノープラグのこと)も有効な時がある、とのことでした。

ちなみに海外では3/4ozだの1ozだのといったヘビーウェイトのスピナーも普通に売っていますが、日本では「スピナー=渓流トラウト用のルアー」という認識からか、重ためのスピナーは種類が少ないので、お住まいの地域によっては目にする機会自体がない場合もあるかと思われます。

 

日本ではあまり見ないリグやルアーもありますが、個人的に「おぉ!」と思った極め付きは“ダブルドロップショットリグ”でしょうか。

上針は7/0オフセットフックに5~7インチのワームをセットし、シンカーにはただのオモリを使うのではなく2ozのブラシガード付きラバージグをセットしてラバージグへのトレーラーには6~7インチのワームを更にセットするリグです。ラバージグのフックは9/0くらいまでは普通に搭載されていて、トレーラーにはスクイッド(イカ)型のワームを好んで用いるようです。

上針のフックはウィード(ジャイアントケルプ)の濃さに応じて、オープンエクスポージャー(針むき出し)でのセッティングも活用し、スナッグレスバージョンのセッティングと釣り場ごとに使い分けます。

これらを水深30m以上もの場所でフルキャストしてボトムに着底後、横に引いたり、リフト&フォールしたりして魚を誘います。

日本では水深30mと言うと漁礁や沈船といったピンスポットのバーチカルな釣りをイメージしてしまいがちですが、カリフォルニアでは沖合のオープンウォーターでもキャスト!キャスト!キャスト!の釣りです。我々、日本人にはちょっとビックリですが、「2oz程度までのリグ」をキャスティングして釣ることは、あちらでは普通の釣り動作。

それが向こうの“海のバスフィッシング”、日本で言うロックフィッシュゲームの有力な方法の一つ。

こうなると日本から持参した1ozテキサスリグや1ozスピナーベイトもヘビーウェイトルアーの部類には入らない感じですね(笑)。

 

 そんな側面の釣り方もあれば、波の穏やかな湾内では3/16ozのジグヘッドリグによるフィネスゲームの展開もありました。小エビを偏食する気難しいシャローエリアのスポッテッドサンドバスにはダブルウェーブ3インチでの“ライトロック釣法”が炸裂。

国は違いますが、東京湾でカサゴを釣るように、三陸の港でアイナメを釣るように、北海道の港でガヤ(エゾメバル)やクロソイを釣るイメージを心掛けた釣りを展開。

それが、ばっちりとハマりました。

なんと!スポッテッドサンドバスが爆釣モードへ突入したのです!!

 

そのような意味でロックフィッシュゲームというのは我々、日本人が考えているより本来はもっと多彩なバリエーションがあって、本当はそれを適材適所で使い分けてこそ真の根魚釣りなのだな、とこの地に来て改めて学ぶことが出来ました。

つまり、ベイトタックルでテキサスリグをブン投げる釣りもロックフィッシュゲームの一部であるが、それは世界的に見て日本の国の中における、ごく一部の特化した釣りであるということの現実です。

海外をも含めたロックフィッシュゲームという認識とはまた違う次元だったのだと、ルアーフィッシング本場の国に来てその真意に触れることが出来た。

それでもこの釣り方は釣り方で自分の持ち駒の一つでもあるので、“私が考える”「日本のロックフィッシュゲーム」に合うシチュエーションを最後にリクエストして、締めくくりとなる満足の魚を釣ることも結果的には出来ました。

こちらがキャプテン・ジェームス(愛称:ジェイミー)。

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「Oh~なんってこった!海でテキサスリグをキャストするのかい?テキサスリグは淡水のバスフィッシングのためのリグだよ。日本じゃ、だいぶ変わった釣り方でロックフィッシュを釣ってるんだね。」とキャプテンには言われましたけどね(笑)。

 

でも、そこで起こった事実はこうです。

私が願いを込めて放った5インチパワーホッグの5/0オフセットフックの1ozテキサスリグを魚はシャローで襲った、ということ。

そして「考えるロックフィッシュゲーム」は本当にエキサイティングなんだ!!という真髄に、長年この釣りをずっとやり続けて来た今にあって、改めて触れることが出来たこと、です。

 

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海外の釣り。

私にとっても、それは憧れの夢の舞台に変わりありません。

サンディエゴの海で風を切る渾身の鬼アワセ。

無我夢中で数々の魚をジャイアントケルプの中から引っ張り出しました。

テレビカメラがずっと回りっぱなしにつき……いくら平然を装っても(?)、内に秘めたる興奮は止まらなかった。

 

ドロップショットで!

スイムベイトで!

ジグヘッドリグで!

テキサスリグで!

他にもスピナーベイト、ラバージグ、メタルジグ、プロップジグ、スプーンリグ、アンカーリグ、直リグと考えられるパターンは試してきました。

 

誰も見たことのない、もっと“先の根魚釣りの世界”を自分のこの目で見てみたい。

己の釣りがどこまで通用するのかは分からないけれど、これまでの自分が知らない海でそれを体感してみたい!

そうすれば、そこで新しいロックフィッシュゲームの何かが拓けるかもしれない!!

 

世界は広い。

いつでも行けるわけではない海外という果てしないフィールドで今回学んだことを、日本のフィールドでアレンジしてフィードバックしていくことが私はこれからのロックフィッシュゲームにおける楽しみになりました。

 

夢のある釣り場で、夢のある釣りを。

情熱を持って。

それが己の根魚釣りであり、私にとっての夢釣行です。

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バードサンドバスのヒュージサイズを手に。

 

これまでの釣り人生、子供の頃からずっと、ずっと、一途に根魚釣りをしてきて本当に良かったと思えた旅路でした。

 

BS日テレ「夢釣行~一魚一会の旅~」

若きロックフィッシャーが挑む、カリフォルニアドリーム

~国境の海を泳ぐ、未知の根魚に挑む~

 ぜひ、もう一歩進んだ根魚釣りの世界観に触れて頂ければ幸いです。

 

 

 

おまけ:道中、こちらへも伺いました。

皆さんご存知!バスプロショップ!!

おまけ(笑)。皆さんご存知!バスプロショップです

超巨大な釣り具店なので店内見るのに2時半かかりました……。

(オフショットにつき、テレビでは放送されませんのであしからず)