ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

雪虫と“ほっちゃれ”の川。

先週の火曜日あたりだったでしょうか。

やたらと雪虫が飛んでいるのを見かけました。

雪虫はアブラムシの仲間ですが、パッと見ると、妖精のようにも見えますよね。

そして先週末、当地の景色も冬化粧へ。

山茶花(さざんか)の花に積もる雪。いよいよ、冬の厳寒期の始まりですね。

 

雪虫飛ぶと雪が降るー。

この虫が舞うと近いうちに雪が降るのだよ、と昔に教わったのですが、時を刻む目安として今もこの小さな変化には目を凝らしています。

 

 

過日、サケの遡上を見に行きました。

といっても大場所ではなく、地元の人しか分からないような小場所です。

観察に適したマイポイントがあって、毎年そこに見に行くのが楽しみなのです。

 

土手には今年最後の遭遇と思われるイナゴの姿も。

おそらく今年最後の遭遇であろう、イナゴ。

昆虫も、極力“虫の目線”になって観察すると、見る印象もちょっと変わります。

腰を下ろし、あくまで人間目線で見ないことです。そうすると……そこで初めて見えてくる世界があるんですよね。

 

さて、本題です。

毎年、11月下旬頃になると川の上流部までサケが遡上してくるのですが、今年もちゃんと来ているかなぁ…と心配になるのですが、自然の力というのは凄いですよね。

遡上中のサケの魚群を確認。

私の心配など無用でした。今年もその姿があちらこちらに!

水深の浅くなる川の上流部。水柱を上げてまでサケは突き進むのです。

タイミングよく、躍動感溢れる写真(↑)も撮影出来ました。

 

ちなみに、タイトルにつけた「ほっちゃれ」とはサケの婚姻色のことで、別の言い方では“ブナ”ともいいます。

この婚姻色こそが、“ほっちゃれ”であり、“ブナ”である。

赤紫色の帯が体表に出るのを皆さんも知っているかと存じます。

 

マスを含むサケ族の魚には「アブラビレ」という小さなヒレがあるのは、この魚に興味がある方であれば誰もが知る事実。

サケ族の証、アブラビレ

写真のシロザケは勿論のこと、イワナ・ヤマメといった小型魚から1メートルを超えるイトウにキングサーモン(マスノスケ)といった大型魚に至るまでそれは“サケ族の誇り”とも言わんばかりの象徴的存在。

人の暮らしのすぐそばにこんな大魚がいる喜びは大きいですよね。

こういった気品に溢れる魚が現代社会においても人間の暮らしのすぐそばにいるという事実を噛みしめるとサケという魚を通して「生命のしたたかさ」をいつも、いつも実感する次第です。

流れの淵で待機するペア

 

精悍なサケの顔。猛禽類のクチバシのようにオスのサケの鼻先は鋭くとがっています。

精悍なサケの顔。クチバシのように尖った口先がオスです。

産卵期を迎えたオスのサケ・マスの表情は一層と顔つきが洗練されていきますね。

 

 

今週は明日から雑誌ロケ2本を抱えています。

帰りは週末。そして、そのまま間を空けずに原稿執筆&校正作業へ突入。

年内に全て終わらせるためには、いつもながら切羽詰まりつつも何とかやっています。

いずれにしても今年最後のロケにつき、ひと暴れ出来たらと思います。

釣って、釣って、釣りまくる必要はないですが、記憶に残るうれしい1尾!が私の目指している取材への向き合い方です。

 

パワーホッグ4インチも「レッド」と「チェリーキャンディーシード」を補充。

パワーベイトSWパワーホッグ4インチの【レッド】と【チェリーキャンディーシード】

準備は万全。

 

今年の秋・冬は海が荒れている日が多いですね。

それでも来たる年の瀬は一日一日と迫っているわけです。

終わり良ければ全て良し。

あとは天気だけ何とかなってくれれば、です。