ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

バスプロショップへ。

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ご存じ、バスプロショップ!

世界的に有名なこの超巨大な釣具店「Bass Pro Shops」は、ルアー釣りを嗜む方なら、たいてい一度や二度は耳にしたことがあるかと思います。

それだけ、広い敷地の店内は物凄い品揃え量を誇ります。

規模が規模なので、釣具店というよりはフィッシングマーケットあるいは釣具のショッピングモールと呼んでも差支えないレベルの大きさです。

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カリフォルニア滞在中に行って来ましたので、今日はそんな店内を散策してみましょう。

Ok! Let’s go!!

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2階建ての建物で1階は釣り具、ボートの展示販売、アウトドア系アパレル用品がずらりと並び、しかもオシャレなレストランまで併設。2階はハンティング用品がメインです。

 アメリカでは「釣り=フィッシング」とハンティングは共にスポーツ産業に属しています。

ゲームフィッシングの本場の国ではターゲットとなる魚の乱獲はつつしみ(食べるために釣るのではなく、自分たちが楽しむために釣るという認識)、キャッチ&リリースを前提とした厳正なルールに基づいたスポーツとして今日まで釣りが発展し親しまれてきました。

日本では釣り人個々の意識とは関係なく、社会的に釣りという行為を客観的に捉えられた場合(要は、釣りをしない人から見て我々・釣り人はどう思われているのか?という視点ですね)、スポーツではなくレジャー産業=趣味・娯楽に属する捉え方が現状になっていますが、アメリカでは日本とは違ってスポーツ産業に属しています。

そうなのです。

バスケットボールやサッカー、ゴルフなどと一緒の「スポーツ」というカテゴリーに釣りは入っているのです。

なので、釣り具店というよりは釣りに力を入れたスポーツ用品店という捉え方も出来るのもまたバスプロショップの特徴だと思います。

とにかく洒落ていて、「釣り」や「自然」をを題材としたテーマパークのようにすら見えてきます。

店内のレイアウトにエンターテイメント性を感じるので、熱狂的な釣りファン以外にも楽しめるお店だと思います。

中は、とにかく“広い”の一言に尽きます。ケタ違いの広さです。

圧倒的な大きさの店内ディスプレイは、釣り具に関してはフライフィッシング、トラウトルアーフィッシング、バスフィッシング、ソルトウォーターフィッシングの主に4つのゾーンから構成。

釣りが好きな方なら半日(?)、マニアな方であれば下手すると…1日中(?)楽しめるのでは…という広さ。

 

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ご覧のようにフックコーナーにズラリと並ぶ、日本の釣り針メーカー・オーナーばり社の製品。

ルアー釣りの方には「カルティバ」のブランド名でもお馴染みですよね。

アメリカに輸出しているアメリカ市場向けフックや製品そのものは日本で売られている物と同じでもパッケージが違ったりと、見ているだけでも面白いです

番組でも大活躍した【オーバーサイズフック7/0】も、しっかりありました。

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このフックで番組収録中に「バードサンドバス」や「スポッテッドサンドバス」、「レディフィッシュ」、「グラスロックフィッシュ」を釣りあげることに成功しました。

兵庫県西脇市は釣り針産業の街。この街を訪れるとそれがつくづく分かります。そんな西脇市に本社を置くオーナーばり社は、世界的に有名な釣り針メーカー。

エクストラシャープ!な針先は世界のどんなターゲットが相手であろうとも、しっかり対応してくれます。針の種類が多いのも日本メーカーならでは、だと思います。それだけ日本の針屋が作る釣り針はこだわりが満載だということの証。

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馴染みのメーカーの製品を見ると、やはり日本人としてうれしいし、ある意味ホッとする感じもします。

 

お次はワームのコーナー。

ご当地ではワームのことを、単に「プラスチック」と呼ぶことの方が多いのだそうです。

アメリカといえば、「パワーベイト」や「ガルプ」の匂い系ワームメーカーとして有名なバークレイ社の祖国。

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さすがは本社のあるアメリカ。日本では売られていないモデルも数々店頭に並びます。

淡水の釣りでは「パワーベイト」や「ハボック」シリーズのラインナップが多いです。

こちら(↓)はハボックシリーズのコーナーです。

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一方、海釣りコーナーのワーム棚には「ガルプSW」と「ガルプ!アライブ!」の陳列がほとんどでした。

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アメリカのソルトウォーターシーンで人気があるのはガルプSWジャークシャッド5インチ、6インチ、7インチ。それも5インチよりも、6インチと7インチの方が主流のようです。

そしてガルプSWシュリンプ3インチ、4インチもとても人気がある。シュリンプワームはアメリカでは水深の浅いシャローウォーターにおけるレッドフィッシュ狙いの定番ワームとして不動の人気を誇ります。

余談ながら、レッドフィッシュ(レッドドラムなどとも呼ばれる)この魚は日本でいうイシモチ(ニべ科)の仲間です。

レッドフィッシュ

大きさが違い過ぎですが、アメリカでは大変人気のある釣魚として有名です。

他にもガルプSWピーラークラブ、ガルプSWスクイッドなどのエサとなっている生き物の形をリアルに模ったタイプがとりわけ人気がありますね。

ちなみにガルプSWシリーズで唯一、日本でも共通して現在も販売されているのはガルプSWスイミングマレット4インチとガルプSWサンドワームくらい。

いずれも「日本未発売品」が多く売られていますが、中にはピーラークラブやスクイッドのように、かつて日本国内でも一時的に販売されたものの国内では既に廃盤になってしまったモデルが、アメリカでは定番商品として長期に渡ってロングセールスを続けています。

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日本では懐かしいガルプ!アライブ!も、本場では長らく続く人気商品です。

日本は新製品投入から廃盤までの期間が異様に早い国だし、それが一種のトレンドのようになってしまっている風潮もありますが、本当は違うと思います。釣り人が作り上げた一時的な流行とは関係なく、誰が使っても良い物だけが生き残るのが本当に優れた釣り具の在り方だと私は考えています。

良い物を長く大事に使えると本当はいいですよね。

 

続いてはラインコーナー。

フロロカーボンのパイオニアメーカー・クレハ合繊社の「シーガー」ラインシリーズがズラリと並んでいました。

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日本仕様に作られた「R18フロロハンター」や「R18フロロリミテッド」はありませんが、アメリカ向けに企画された各種モデルがズラリと揃います。

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さすが、フロロカーボンラインの元祖は海外でも大人気。

クレハ製のフロロカーボンは世界のトップシェアを誇ります。

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アメリカの釣りでは旧来よりモノフィラメントライン(フロロカーボン糸やナイロン糸)が主流ですが、近年ではブレイドライン(日本で言う“PEライン”)を使う釣り人も増えつつあり、シーガー製ブレイドライン(↑)も人気急上昇中。

ちなみにソルトルアーコーナーにはジギングに最適なシーガーのソルウォーターゲーム用フロロリーダー「ブルーラベル」が大量に陳列されていたのも印象的です。

 

 

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ロッドコーナーでは、なんと!ティップの色違いのシューティンウェイ?を発見!!

というのは冗談ですが(笑)、考えていることが一緒なのだなぁと思ったら、すごくうれしくなりました。

「共感」というやつです。

こちらはティップが蛍光グリーンの穂先なんですね。

「アタリを目で見て捉える」という考えはエサ釣りではごく当たり前のことですが、ルアーフィッシングでもとても大事なこと、です。

必ずしも手元に「ガツン!」と伝わる強く明確なアタリばかりではないからです。

穂先の視認性を上げれば、視覚による認知力は向上します。

魚から伝わるアタリが自分の目で見えることの要素はとても大きい。

そのためティップの視認性を向上させるべく、穂先を塗装するわけですがどうしても必然的にその分の費用はかかってしまいます。作業工程が余計に加わる分、製造元(メーカー)にとってみれば手間暇も更に掛かるわけなのですが、それでもこういった手の込んだ製品をリリースに踏み切るメーカーには、リリースする製品に何か特別な思い入れや並々ならぬコンセプトがあるのだとお見受けしてきました。

 

その後も店内の物色は続きます。

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ボートの品揃えも凄い。写真はバスボートのコーナーです。

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最後はフライフィッシングコーナーを堪能して、店外に出ると既に陽が落ちていました。

見る物が多過ぎて、時間が経つのは“あっという間”でした。

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私が言うまでもないですがルアーフィッシングに関しては、ことさらアメリカの釣りから学ぶことは多いです。

バスプロショップ、とても有意義な時間でした。