ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

梅雨をむかえて

関東地方までは例年よりも早く梅雨入りしたものの、東北・仙台圏も遅れること先週21日に梅雨入り。私の記憶が確かならば例年、仙台圏の梅雨入りはだいたい6月15日~20日前後。

ここ数日は連日まとまった雨量になっており、被災地の皆さんは河川増水に伴う氾濫や土砂崩れ、地盤沈下の影響による浸水・冠水など安全面には十分にお気をつけ下さい。

先週、梅雨入り前のタイミングで岩手県の渓流へヤマメ釣りに赴いた。サクラマスが依然、好調ペースで釣れ続く宮城県の北上川下流域。葉緑の美しいこの季節、愛してやまないサクラマス達が目指す最終到達地である森と水源を訪ねる旅がしたくなったのだ。

東北屈指の大河は岩手県を水源に宮城県で太平洋に注ぐ。その流程にはいくつもの支流があり、北上の地を流れる各水系の上流域は、あいにく著しい渇水状態が続いていたものの、幸いにも沢山の美しき渓魚達が迎えてくれた。後程、この旅の詳細をじっくりと書き綴りたいと思っていますが、連日の雨の濁りの取れ際には、もうひとフィーバーしそうなのも、またサクラマスなのである。

現時点、下流域にまだ停滞していた群れの残りのほとんども、この雨後に一気に遡上していくだろうから、これが本当の意味で今期のファイナルになるかもしれない。又、この雨で渇水状態にあった渓流域も息を吹き返すだろう。そして河川に遡上してきている海からの使者・シーバス達もより一層、活気づくに違いない。

 朝マズメはシーバスの活性も高く、スプーンにも果敢にアタックしてきます。先週の朝もサクラマス狙いで川辺に立った。朝マズメはサクラマスのみならずシーバスの活性も高いためルアーを投げ始めると、すかさず50cm前後のフッコの猛攻が始まるものの、太陽の光が強くなってくるとシーバスはレンジが下がり、若干活性も落ち着いてくるので、ひたすらサクラマス狙いに徹することが出来る。

何かと多忙な業務に支障が出ないよう、私が川に立つのは夜明けから3時間程度だが、それでもこの朝も2本のサクラマスと数本のシーバスが小気味よく竿を絞り込んでくれた。

サクラマスは主にミノーとスプーンを魚のいる層と魚影が停滞している距離で使い分けると効果的です。

 

 

 

 

 

 

 

清々しい朝の日差しを浴びつつ、あの鋭角かつ瞬発的な引きを味わうのも乙なもの。

平成の日本に大きな変革期をもたらしたこの春は自身、釣り場に立てる環境にはなかっただけに、再び前進を始めた今は悔いのないよう最後の最後までサクラマスを追いかけたい気持ちで満ち溢れている。