ロックフィッシャー佐藤文紀

ロックフィッシャー
佐藤文紀
(さとうふみのり)
元祖・根魚ハンターとして、数々のIGFA世界記録及びJGFA日本記録を有し、「根魚釣りの専門家」として東北〜北海道を拠点に全国各地の根魚を追い続ける。
又、フラットフィッシュや大型トラウトの釣りにも造詣が深い。
2011年、自らがプロデュースするブランド、PRO’S ONEを立ち上げた。
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)評議員

キャッチアンドリリースのお願い

豊かな自然とグッドコンディションの魚を守るため、必要以上のキープは慎み、又、産卵前の個体やこれから大きく成長していく若魚は、ぜひともリリースを心掛けましょう。
釣り場環境への負担を最小限に抑えることで、次世代に渡り末永く楽しめることを願って―。

鯰。それは小さな大冒険。

報じられている通り、今年の桜の開花は全国的に早くなっています。

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駆け巡る桜前線は一気に北国・南東北地方にあってしても早々に到達してまいりました。

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季節の訪れが早い、つまりは季節の進行もまた早いことであり、既に何輪かの花弁は咲いているのを見かけました。

来週は、満開の見頃になりそうです。

 

 

野原を見渡せば、あらら!こちらにも!

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つくしも、菜の花も、タンポポもー。

いつもより少し早い登場です。

 

草木の躍動がこれだけ進んでいるとなれば、水の中の生き物たちもさぞかし早々にシーズン到来しているに違いない。

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季節柄、海に河に湖に各地でサクラマスが釣れ盛り、私もこちらのブログでも過日の釣行を綴ろうと思っているのですが、サクラマスの話題はまた次の機会にして、本日は一足先に「鯰(なまず)」のお話をしていきますね。

 

桜の花も、つくしも、菜の花も、たんぽぽも一斉に躍動し出し、一気に春めいて来た!となれば…と、【ナマズ探し】に出かけてみました。

と、行っても大それたものではなく、近場をちょこっと短時間。

散歩代わりのようなものです。

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メトロノームのような甘いサウンドリズムが心地良い、ナマズ用トップウォータープラグ。

投げているだけで、楽しくなるルアーです。

 

問題は次です。

久々のナマズフィールドで繰り出す、バックハンドキャストやピッチングの決まり具合(正確さ)はどうだろう…。

「ピタン。」

よし…。

まずまずー。

仮に釣りに行けないまでも、一年問わず毎日続けている「ロッドの素振り」の甲斐もあり、手首のひねり・リストパワー・手感度は今日も維持されている。

現役で釣りの世界に身を置く以上は手の感覚の維持は日課であり、これはとても大事なこと。

 

 

今年最初のナマズ釣り。

時間にして1時間半くらいなものですが、陽が少し傾いてくる頃になるとさすがに水面上をかすめる風もまた冷たく、今、この状況では水面をドカンと割っては出てこないだろう、と判断。

よ~し。一段、レンジを下げてナマズを誘い出してみよう。

持ち出したのはトップウォーター系クランク。

カチャカチャ音を鳴らす、ブレードが付いているのが好ましい。

この類のクランクベイトは元々浮力の高いルアーだから、バジング引きも、ちょっと早巻きして強制的に少し潜らせるのも、ペンシルベイトばりのテーブルターンだってお手の物。

 

ルアー交換後、何投かして弾き出して撃ち込んだルアーが水面からちょっとだけ潜ってキビキビと泳ぐ頃、夕方に強いローライト対応の偏光グラス「ライトスポーツ」のレンズ越しに目で追うルアーの背中が、フッと消えた。

同時にグググッ!という、巻き手を止める衝撃が右手に。

よし!来たぁ!!

あとは無我夢中でナマズと格闘するだけだ。

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いち・にの・さん!で優しく着地させたナマズが草のベッドの上にふわりと横たわった。

ナマズはとても強そうな魚に見えるが(確かに生命力は強い)、思いのほかデリケートな魚。

鱗がなく、身体の表面はヌメリに覆われているが乾燥や傷に弱い一面もあるので、その取扱いは丁寧に、そして素早くが理想です。

ここからの時間は我々釣り人に課せられた時間でもあり、各々の意識レベルに応じてその後(リリースされた後のそのナマズの命運)が変わってゆく時間であることも、「ナマズを真剣に取り扱う釣り」である以上、事前にぜひ一考しておきたいところです。

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ちょっとだけ、コロンと横になっていただいてー。(ゴメン!あと少しね!という気持ちで夢中で素早くシャッターを切る。)

54センチの大きさにしては、ずいぶんと恰幅がよい。

ご覧の通り、産卵に向けた準備も始まっているようです。

 

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写真撮影は極力、手早く。

そして、短時間での出会いもつかの間。

水域に魚をそっと戻して、「もう人間には釣られないよ!」とでも言ったかであろうナマズの背中をしっかりと目に焼き付けるように、泳ぎ去る姿を見送ることが出来ました。

これで魚を再び、水辺に戻すまでは完了です。

 

 

さて、今日の立役者はこちら!

本日のは、ちょっと昔のバスルアーでした。

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こちらのルアー、私が大学生の頃に使っていたものです。

当時はバス界ではビッグバドブームが到来。

それもまた懐かしい記憶ですが、当時バスルアーとして購入した写真のルアーですが以来、ナマズ釣りにも相性がよく、いつの頃からバス用ボックスからナマズ用ボックスに移住し未だに現役で日々の出番を待つなかなかの年代ものです。

 

上のヒットルアー以外にも私のナマズ用ルアーボックスに入っている仲間たちの一部です。

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それじゃ今年も、キミたち「ナマズルアー軍団」、よろしく頼みますよー。

 

ナマズ用の定番&名作ルアーがずらりと集合しておりますが、写真左の“塩焼き”(当時はそういうネーミングもまた話題になってような…)こと、トリプルインパクト(シマノ社のバスルアー)なんて2004年度のモデル(つまり12年前のもの)ですが、今でも現役でナマズ釣りに使っていることを考えれば、根掛かりでロストしない限り、自分はかなり物持ち良い釣り人なんだぁ…なんて思ったりしつつ、魚の引きの余韻に浸りながら写真をパシャパシャと撮りはじめる時間がまたとても楽しい。

 

 

これでようやく「一連のナマズ釣りの流れ」は終りですが、魚を水に戻してからもう時間が経っているというのに今頃になって襲ってくる、「ナマズを釣った!」という大きな喜びがまた何とも言えないほど心地よいのです。

特に、今年1尾目のナマズですから余計に(笑)。

33もの良い歳した大人が、「よっしゃぁ~! 釣ったぁー!」とか、人のいない道端でちょっと小声で叫んでいるのですから、世間からしたら(万が一、通りすがりの人にでも見られたら…)実に“オメデタイ人”だな、って思われても仕方ないものですが…、これ、「魚釣りの醍醐味」です。

 

えぇ、『魚釣りの醍醐味』というやつで間違いありません。

 

この1尾で、今日一日の幸せにたどり着ける。

充実の散歩時間はこれでおしまい。

さぁ、帰ろう!

夕御飯が一層と美味しくいただけそうだ!

 

 

鯰(なまず)釣り。

それはとても小さなフィールドで起こる、大冒険だったりします。

子供から大人まで、「楽しい」に年齢は関係ありません。

初心者も、ベテランも、職業プロも関係なく、楽しいのです。

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なので、皆さんもぜひそれぞれが好きな釣りにお出かけください!

満開の春は、もうすぐそこまで来ているようです。

 

 

それから、ナマズ釣りに行かれる方へ。

釣りの特性上、夕暮れ~夜間にかけて釣行される方も多いかと思われるジャンルでありますが、そんな折にはぜひオカッパリ釣りであるものの、ライフジャケットの着用をぜひともお願いします。

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海釣りじゃなくても、例え小さな堀や水路の淡水の小規模水域であっても視界の効きにくい黄昏時や視界不良となりやすい夜間は足元のどこに危険が潜んでいるか分からないためです。

不意の事故からご自身の身を常に守るために、ご家族が待つ貴方様のご自宅に安全に帰宅するための必要配慮です。

ライフジャケットは、ナマズ釣りでも携行したい必須アイテムです。

 

ご参考までに、私は腰巻タイプの膨張式ライジャケを愛用していますが、キャストの自由度が高く、装着も簡単なので毎年いつもこの釣りでは重宝しています。

 

 

■タックルデータ

●ロッド:6.6ft M ベイトキャスティングロッド

●リール:カルカッタコンクエスト200

●ライン:シーガービッグラン20LB

●スナップ:カルティバクイックスナップ♯2

●ルアー:マグナムバニー64

●偏光グラス:ZEAL OPTICS/ENZO

●偏光レンズ:TALEXライトスポーツ